その瞬間、

小屋全体が ぱぁっと白く光りました。

眩しくて目を瞑った青年が おそるおそる見開くと

そこには 金のきのこがいくつも生えていました。

「やぁ~お前さんはすごいなぁ。有難い、有難い」

金のきのこたちは、いつものえらそうな感じではなく、どこか穏やかな口調だったので

オリスは驚きました。

しばらくすると

グーっグーといびきが聞こえはじめました。

金のきのこたちはすっかりくたびれて眠りについたようでした。

青年は小屋の戸を静かに閉め、

さてこれからどうしたものか、と考えはじめました。

あたりはだんだんと日が沈み、

綺麗な夕焼け空が広がっていました。

青年は 小屋の裏にある山を登り、

その山から見える富士山を眺め、手を合わせました。

ここは 青年が 毎日 必ずやってくる祈りの場所 だったのです。

神のきのこの物語

自然の恵みが与えた奇跡
長寿の町のジャングルの奥地に住む変わり者のオリスと海を越えてきてやってきた青年からはじまる「神のきのこ」の不思議なお話しです
Story22 画家になった少年と金の雫

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Story21 心の病と祠に導かれた少年

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Story20 鳩が運ぶお守りと、消えた病の巣

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Story19 走る男と広まる祠のうわさ

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Story18 村のはずれの金の雫の祠

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